教養科目のテキストに
★★★☆☆
2008-10-29
本書には、商法総則,会社法,商行為法(消費者取引を含む),保険法,海商法,
手形小切手法が、330頁ほどの中に凝縮して解説されています。しかし、
個人的にいうとちょっと欲張って網羅しすぎたのではないかという気がします。
まず、はっきりいって保険法・海商法が入門段階では要らないです。
さらに見方によっては、商行為法や手形法も若干多すぎるのではないかと思います。
商法は民法などと異なり、全範囲をバランスよく俯瞰する必然性がありません。
入門書としては、会社法(総則含む)+αで必要十分だと思います。
法学部生や社会人さんで、それなりにしっかり勉強しようという人であれば、
各分野の入門書や基本書(とりあえず薄め)に直接あたった方が早いでしょう。
本書は、経済学部や商学部などで、商法を一科目で概観する教養科目の
テキストに向いているのかなと思います。
現在、法学部・法科大学院生にとって最適の商法入門書
★★★★★
2006-11-10
入門と銘打った法律書というのは意外と多い。
しかしながら、本当に入門の入門レベルの本(予備校の入門シリーズ)もあれば、入門と書いておきながら内容は非常に高度な本も非常に多い。
特に、商法は扱う分野が広いため、このバランスが巧くとれている本はほとんど皆無である。
そのような中で、本書は一定レベルの内容を盛り込みつつ、しかも文章は平易で読みやすい、まさに入門書と呼ぶにふさわしい1冊である。B6版350頁弱でこの内容をまとめているのは、見事という他はない。
記述の順序は、必ずしも商法総則・商行為と会社法を明確に分けて順序立てているわけではないが、実際に読んでみればこのような章立てにはすぐに納得できるはずである(手形・小切手法は一番最後の章)。
さらに、判例には百選番号が付いているので、判例百選を持っている人にとっては、読みやすいことこの上ない。
また、第7版は2006年10月発行ということもあって新会社法にもきちんと対応しているため、これから商法の勉強をする人には是非お薦めしたい1冊である。

